加害者を許せるか『シュガー・ラッシュ』
監督:リッチ・ムーア/脚本:ジェニファー・リー、フィル・ジョンストン/2012年
あらすじ:ゲームの悪役がヒーローになる
(以下ネタバレがあります)
ゲーム「シュガー・ラッシュ」のキャラクターのひとりであるヴァネロペは位相がずれるバグを抱えている。だから周りのキャラはヴァネロペを嫌う。彼女がレースに出てプレイヤーに嫌われれば、ゲーム機は遊ばれなくなり、ゆくゆくは捨てられることになる。
だからヴァネロペを安全なフィールドから見えないところまで追いやり、暴言を投げつけ、彼女の手作りの愛車を破壊する。
映画のなかで悪役が消え、ヴァネロペが嫌われるべき存在ではなかったとわかったとき、加害者たちは膝をつき、泣きながら命乞いをする。醜い。
ヴァネロペはそれを許す。
マジ!?
な、なんで!?
すごすぎないか!?
オワー。
よくできたお話だとは思ったけど(破壊者ラルフが作りだしたものを自分で壊すところなんか良かった~)、ヴァネロペの「許し」の感覚がよく分からなくてまだ混乱している。
私だったら同じ状況で許せるか、というより、ヴァネロペの大事なもの壊しておいてあんたたち(ラルフも含む)、ただですむと思ってんの!? えっ、ヴァネロペ、許すの!? こんなやつらと一緒にいるの、やめなよ!!!! みたいな気持ちでいます。