セックスできて良かったね『ミッドサマー』

脚本・監督:アリ・アスター

 

あらすじ:辛いことがたくさんあったけどここでならやっていけそう。

(ネタバレあり)

変。正直怖くて画面をあまり見れていない。

妙に長く感じるシーンがあった。上下が回転する行路と、回転するダンス。

カットによる展開をしてくれないと、「次に何が起こるのだろう」とい気持ちが不安になって積み重なる。そういう怖さのストレスがあった。

音声が特徴的な気がしていて、画面の主体となる人に聞こえている視界の外の会話が観客にも聞こえることがある。急に歌が止まり無音になることもある。その緩急が怖い。私は家のショボい環境で見たからまだ良かったけれど、映画館で横からも後ろからも音が聞こえる状態で見たら怖さが倍増するだろうなと思った。椅子から逃げられないし……さらにいうと字幕でセリフが表示されると、読むという行動が間に挟まって少し冷静になれたので、英語が聞き取れる人はもっと無意識のはたらきかけによって恐怖が増すかもしれない。

彼女が「セックスさせてくれない」から行った旅行先でセックスをすることになったクリスチャンだが、それがまったく幸せに結びつかなかった。姦淫の罰が当たったようにも見えるが、クリスチャンはかなりダニーに歩み寄る姿勢を見せていたし、ホルガに来てから催淫剤盛られまくりだったのでかわいそうにも思う。

本邦での放送年である2019年に、閉鎖したコミュニティを題材にした舞台を作ったので、ミッドサマーのレビューや感想をたくさん読んでいたのだが、そのときに読んでいたときに想像していたものとは異質な怖さがあった。

そのときに見たアリ・アスター作品はこれだ。

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年齢制限があるのでブログ上では見られないが……

ミッドサマーでも同じく「扉の隙間から姦淫を覗く」シーンがあったので、ウワッと思った。アリアスター作品にとっての性欲とセックス、悪い物として扱われている気がしてならない。まだヘディレタリーは見ていません……

 

ところで、NMB48北川謙二」のMV冒頭で学校の教室からサイズの狂った異教室に変わるとき、上下が反転した映像がしたからせりあがってきたので「ミッドサマーだ!!!!!!」と思った。

レビュー等で世界が反転する演出と読んでいたけれど、ポピュラーな手法ではあるのかもしれない。それを組み合わせて作られている、けれどどこかズレたミッドサマーの世界はやはり怖い。

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